美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

台湾旅行記午後

あたしは雨女だ。だから、台北をタイキタと読む妹にも甘いのだ。
だから、台湾は雨なんだ。


雨だよ、と、3日前から言っていた

「大丈夫よ」という、ハハの根拠のない自信にだまされて、傘をもっていくのを忘れた。
しかし、やはり雨だった。

ハハの自信の根拠のなさは、根拠がないから自信満々なんだということがよくわかる結果となった。

飛行機の中は爆睡だった。

ハハは、ワインを頼み、私もワインを頼む。
日本人のスチュワーデスさんに「ワインプリーズ」といい、ワインが出てきたときのハハの嬉しそうな顔。よっぽど英語が通じたらしい。ああ、そうだろうとも。

台湾まではあっというまだ。
私は、小池マリコの本をほぼ読みきった。たいした本ではなかった。

よい本を持ってこなかったことを多少後悔し始めた。


飛行機がついて、さて空港に乗り出す。
まずは空港内で台湾円に換えなくてはいけない。


空港内で変えている間に、飛行機から一緒に降りた軍団はいつのまにかいなくなった。
変えてから入国審査の最後尾に並ぶ。


「○○OK?」と聞かれる。

こういうときは面倒くさいことを避ける為に「おーいぇー」といえ、と、誰が言ったわけではないが、とにかく言うに限る。で、案の定私は「おーいぇー」とちょっと軽く方を上げながら言うわけだ。

これが、大失敗の元だった。

その「○○」は、入国のさいに絶対に出さなくちゃいけないもので、わたしたちは、折角審査のところまで来たと言うのに、まるで宿題を忘れてきた子供のようにつまみ出されたのだ。文字通り。

泣きながらそのカードを書きに行く。

さっきまで少しだけいた人たちはすでにいない。

先が思いやられる。

廊下にたたされなかっただけよいと思おうか。

空港の待合室はあめの匂いがした。
とりあえず、ホテルまでどのように行けばいいのか全くわかっていない私たちは(なんせ、同行の二人は私が何かしない限り、永遠に何もしない。)オロオロしながらバスを探す。

折角の旅行なんだから、リムジンでホテルまで行こうよ、とハハが言う。

リムジンの交渉センターは空港を出て右だ。

リムジンのお兄ちゃんと話す。高いな、それは無理だ。だって、エステの予定を毎日入れているんだよ?リムジンのお金があったら私はエステに回すぜ。


と、思いつつ「謝謝」と帰ろうとすると「は〜い」

来た。来た来た。

ハハだ。

「ハーイ。ハウアーユー」

相変わらずのほにゃらら英語が私を頭痛にさせる。「リムジン、いくらー」どうも、aisatsu以外の単語は登録されていないらしい。

値段を耳打ちすると「あら、やめましょ」この見切りのよさは見習うべきものだ。


が。

「外、レイン!」と、まだほにゃららを続けるハハ。

you、何人?人参?と、突込みを入れる娘達。

そうしたらリムジンのお兄さん「かさいる?」と流暢な日本語

「いえ、いいです、もうしわけないです」という私。


そのままバス乗り場へ。私の疲れはマックスに達してきている。

ということで、続きはまたね。