大坂侍

大坂侍
	司馬 遼太郎 講談社 1985-11 売り上げランキング : 196179 おすすめ平均 司馬初期の上方もの短編集。軽妙な大阪弁の掛け合いが見事。 武士のイメージが変わります Amazonで詳しく見る by G-Tools

どうしても胡蝶の夢4巻が見つからなかったので寂しくて買ってしまいましたが、私はどうも司馬遼太郎氏の短編小説は好きではないらしい。面白いのだけど、司馬遼太郎さんに求めている人間の複雑さ、誰も悪い人がいないところとか、うまく行かないところとか、例えば伊之助だって悪いやつじゃぁないのに、斜視が故に視線が会わずに気持ち悪がられるとか、祖父がいないと何もできない30歳とか、志士なのに俺の家臣になれと言っちゃうとか、そういう複雑な心がないんですよ。ただ、毎日が水戸黄門。偉い人とえらくない人、いい人悪い人、悪そうに見えて良い人、ちょっとひねる人、

奥がなくてつまらないんですね。
イマドキのドラマみたい。

ということで、司馬遼太郎初心者には軽くていいけど、私にはダメ。っていうか、胡蝶の夢が面白すぎてはまっています。