美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

ザ・ネゴシエーター 交渉人

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2日連続DVD.8月の繁忙期がようやく終わって9月の繁忙期に突入のヒトコマ。

ちょうど暇になった瞬間、というか、締め切りが間に合うと言うことがわかった瞬間に、突然私は思春期に入った。
思春期にありがちなポエムは書かないものの小説を書き始め、そして、恋がしたくなった。
いや、恋をするのは義務であって、欲望ではない。良く生きる、充実しているということを義務としたら。と言う話で。

いや、DVDとその話は関係ない。ただ、刺激が欲しくなるとDVDが見たくなる。

今回はザ・ネゴシエータ。私は交渉術を学びたい。と言う意味では、この映画は交渉術は全く望めないヒューマンドラマであった。人種問題、家族の問題、すべてを含んだヒューマンドラマ。白人だから幸せと言うわけでも、黒人だから不幸と言うわけでも、そういうのを色々含んだ含蓄があるドラマであって、刑事モノでもなく。だから、それを期待してはいけない。

と言う意味では期待はずれでもあり、ヒューマンドラマとしては期待以上のものもあったといえる。いや、ヒューマンドラマとしては、問題が問題なので期待以下とは言えないが、内容としては「よくある」伝えたい問題であった。人間として。

最後にお父さんが撃たれちゃうのも泣かせどころを無理やり作った感じがあったし、ただ、切ないのは同じ色の人種が、同じ色の人種を嫌い合っていると感じられる演技の部分だろうか。
日本人も海外に出ると「日本人はサー」という話をする。「日本人ってすぐに隠すから嫌なのよね」とバカジャパニーが言う。ばーか。っていうか、そのケツの穴の小ささの括り方が嫌いだ。

基本的に白色人種に弱い。何でか解らないが、美しく見えるのだろう。だって、確かに美しいもの。

どこかに白人に対するコンプレックスが誰にでもあるんだろう。
色が白い人、しみができやすい人、私が「外人嫌い、アメリカ人の味覚が嫌い」と言い切ると多くの人は気でも狂ったかと言う顔をする。その顔を見て、その中にコンプレックスを感じる。

だから、人種問題は難しい。
人種問題を取り上げること自体が実は人種差別だったりするわけで、日本はそういうのが余りないけど、アメリカは坩堝ってんだから、てーへんナンだろうなと思う。

唯一この映画で「学んだぞ」と思う部分があるとしたら、それは、弁護士さんの観察術であろうか。

内容に驚いたんじゃない、容疑の内容に驚いた、その目線の動きをさらっていくのはマスター・キートンの観察術に繋がるものがあるように見える。

ただ、ラストシーンで、殺人犯が、お金を用意して弁護団をつけました、その時に、なんだか切なくなった。あー。結局切ないのか。切ない話です。交渉術の話ではありません。っていうか、邦題付けかた変じゃない?交渉人ではない。相手を信頼させた、と言う以外は交渉術としてはイマイチ。