美貌録

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インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイアニール・ジョーダン トム・クルーズ ブラッド・ピット

ワーナー・ホーム・ビデオ 2000-04-21
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あー、ホラーだって最初知らなかったよぅ。

トム・クルーズブラッド・ピットアントニオ・バンデラス、ときたら見なくちゃいけないだろう。そのくらい濃い作品に違いない。

とある青年がヴァンパイアを名乗る人間にインタビューをするところから始まり、回想録、何故余はヴァンパイアと也しか。というところの物語。
「死ねない」ヴァンパイアのせつなさや、元人間だった人たちがヴァンパイアになって「人の生き血を吸わなくてはいけない」でなければ自らが滅びてしまうというところに切なさを感じるのだろう。

確かに、オンナノコは非常に演技がうまく、それは勘当するほどだ。あの少女が数十年同じ少女でい続けることによって精神はオトナに、外見だけが子どもである矛盾とそのしんどさを12分に表していた。天才と言ってしまってもいいほどに、あの子の目がすごい。何もかもを諦めた目。そして、人を殺すことになんのてらいもないトコロ。子どもでありながら大人、大人でありながら子ども。
「あなたが私を捨てるなら、私に仲間を作っていって!」精神はまだ子どもなのか、それとも、これから数百年にわたる孤独を「母」なる人とすごしたいと思ったのか・・・

反対にトム・クルーズはヴァンパイアであることを受け入れ、それで自分が生きる道と定めている。そこに底抜けな気軽さを感じるが、良い味を出しているのがブラッド・ピットである。
人間の心を忘れない、しかし、生きていかなければならない、いつまでもネズミに頼るわけには行かない・・・そして、死ねない。この物語は彼の自己矛盾の物語である。
最後のシーンで、青年が「なら、僕を仲間にして!」と(この青年は演技が下手)目を輝かせて言うときのブラッド・ピットの切なさをスクリーン(テレビ)を通して知るのである。嗚呼、やんぬるかな。

見ている最中は手に汗握る、というか、時間がたつのが異常に遅く感じられるものであった。

一つだけ突っ込みを入れたいとしたら「死ねない」を繰り返しておきながら、「なーんだ、日の光にあたれば死ぬんだ」とか「誰かに殺されるんだ」とか、「仲間を殺したものは死刑」と言いながら、トムクルーズ死んでないじゃん、どこの誤情報だよ、という点か。
突っ込みを入れなければちょっと怖かったのかも。