すべては愛のために 〜Beyond Borders〜
すべては愛のために~Beyond Borders~ | |
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アンジーの作品を初めて見た。なんて美人なんだろう。
一つのキャンプに焦点を当てているのでは無い所が非常に残念、辛い所がたくさんあるということを伝えるのに分散化された印象を持ってしまう。
それでも、我々が知らない、生きて行く事が目標となってしまう場所を目の当たりにする。
私達の平和な生活をしている人はアンジーの視点を通して、月並みな「かわいそう」という言葉を口にしながら、その場限りの施しをし、そして、全体の、闇の大きさに目を向けて目がくらんでしまう。
しかし、この映画の場合そこに恋愛という要素を加える事で月並みになりがちな、所謂パフォーマンスで終わりがちな親善大使の様な事がないのが好感度が高い。
「批評するのは簡単、実際に一人でも助けて見た事があるのか。」
マザーハウスにいったことを思い出す。
軽症から重症まで、いくつかのセクションに分かれ、偽善のお面をかぶった人たちがシスターを手伝う。
やらないよりはやるほうがいい。批判するより、体を動かした方がいい。
しかし、闇の大きさと、無力さと、そして組織にはこびる倦怠感と、それで私は手をひいてしまった。
最後のカチッという音のシーン、どうにも避けられない、足を離せば、9割9分自分は死んでしまう、目の前にいる瀕死の恋人、元気ながらも、死を目の前にした自分、あのシーンが脳裏に焼き付いて離れない。どうして人はこうも無力で、人は人を傷つけるのだろう?