美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

風の男 白洲次郎

風の男 白洲次郎
風の男 白洲次郎青柳 恵介

新潮社 2000-07
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この方は武士中の武士なのかもしれない。商人中の商人なのかもしれない。
潔く、高潔で、そしてプライドが高く。

カントリージェントルマン、遠くにいるからこそ顧問になれる、客観的に判断できる、そして全体を見れる力と言うのは素晴らしい。平等を愛し、利権を嫌う。彼は何になりたかったのだろう。目の前にあるものを客観的に判断していく事で白洲次郎は出来上がった。彼は当たり前を当たり前として平等に受け入れ、そしてそれを曲げなかった。だから、宝探しなど悩む暇などは無かったのだろう。

彼にとって日本はしがらみとか、そういう狭い世界であったのに違いないが、それでもその中でどう自分を貫くか、まっすぐに歩くか、議論するか、日本を良くするか、それだけなんだと思う。
自分の事ばかり、自分が株で儲かるからそれはそれでいいや、というのではなく、今の自分が日本を如何良くできるかを真剣に考えたすごい人だと思う。

口が悪く、「敵は作るものだ」と断言し、考え、信念を通す。
媚びない。その姿はかっこいいものだ、と思うし、自分もそうありたいものである。