美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

暁のひかり

暁のひかり 新装版
暁のひかり 新装版藤沢 周平

文藝春秋 2007-02
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活字中毒が止まらない。
今度は帯にひかれて買った。
「なぜ人はこんなに愚かで哀しく美しいのだろう」
人とは愚かなものである。愚かだからこそ、人が面白い。
暁のひかりは「愚か」であり、哀しい人の集まりである。博打打になり、将来も考えられずに、そして道行く人になる。
愚かに生まれるのではなく、愚かになりたいのだ。
そして、その中から、まるで仏様の一本の糸のように、光明をみて登り、有る時は幸せな死に方をする。

死に幸せなんか無いだろうと言われながら、藤沢文学の優しさに、司馬文学のようななぜ人は、という切り込みも無く優しく終わる。但し、このなかの一つはだめだった。なんとなく。