美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

不毛地帯(3)(4)

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「組織、というのはそういうものなんです。僕がいなくても回る。」


壱岐さん、すっごいかっこいい。オトコの嫉妬、最悪、というより醜く、まだ泣き叫ぶ女性のへんねしのほうがよいと思えるほどであった。

3,4になると壱岐さんはNo.3まで上り詰める。それも、乞われて上ったのだ。上りたかった部分もあったかもしれない、でも、上らざるを得ないのだ。それが組織なんだ。

「軍隊も会社も一緒。戦略が必要である」
これを書いたのは1977年ごろだっただろうか?その頃に、イケイケドンドンの風潮から、戦略を企業に持ってきたのはこの本が初めてなんじゃないのか?いや、その前にいたのか。

社長が歩兵じゃ困るわけだ。全体を見通して、弱い部分を補強し、大切な部分に兵力を集中する。

「目的がある。目的をはっきりすれば軍隊も会社も一緒」

うちの会社の目的はなんだろう?思わず考えさせられた。

4刊では石油事業にどっぷり浸かるのだが、「ほんと!?」と思うほど、イスラムのビジネスが浮き彫りにされる。そして必要な人が現れる。小説だからということなかれ、もしかして現実でも必要な人を欲していればキットで会えるのだ。それが戦略なんだと思う。

今の人を使うのではなく、必要なことを知る。
そして、今の人を当てはめてみる。必要なければ里井副社長のように切られることも仕方あるまい。

と、色々学んだ。
石油が出てこないときは本当にイライラしたし、奥様がなくなったところは号泣したけど、千里ちゃんとくっつくのは、なんとなくいただけないなー。私の周りの50代がおじさんばかりだからだろうか。わたしもそういうおじさんに出会いたいものである。