美貌録

とにかく、思うことを何も気にせず、淡々と、書いてみる。

真説宮本武蔵

真説宮本武蔵
真説宮本武蔵司馬 遼太郎

講談社 1983-01
売り上げランキング : 157226

おすすめ平均 star
star史実の宮本武蔵の物語。
star異人としての武蔵
star「真説」の意味

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

宮本武蔵についてはバガボンドで読むくらいしか知らなかったのだが(なんとなくメジャーどころに手を出せず)五輪の書と、そして生きた歴史を語る人の違いを非常に面白く読めた。
彼は天才として、どんな名を後世に残したかったのだろうか。
しかし、武蔵が絵などの天才だとは知らなかった。まだまだ人間は奥が深い。また、さまざまな捉え方があるがゆえに、一通りだけの物を読んで信じてはいけないという事が良く解った。

そして宮本武蔵を置いておこう。
次は千葉周作だ。
これは北斗の人が絶対的にすばらしいので、短編小説にまとめられた事に、すこし悲しみすら感じた。
司馬遼太郎のよさは、長編で余談を重ねながら人間として、歴史としての本質に客観的に迫る事であるのに、短編小説ではその膝元にも及ばない。「貧乏はいやじゃ」と回答した妻の、その流れも短編小説では知りえない。なぜ浅利家を出たのかも・・・

短編小説よりも長編小説がやはり面白い。

今読んでいる花神だって非常に面白いもの。

とはいえ、目安めには最適なのだ。